文藝春秋 (1998/07)
売り上げランキング: 5,234

ビジネス書で泣ける一冊
すばらしき女房役
本田ファンならぜひ読みたい一冊
●藤沢武夫といえば、本田宗一郎とともに世界のホンダを作り上げた大経営
者です。技術を本田が、経営は藤沢が分担しました。
・私は戦前から、だれかをとっつかまえて、いっしょに組んで自分の
思い通りの人生をやってみたいと思っていました。(p15)
●戦後、自転車につけるバタバタエンジンから始まる本田の事業は、代理店
捜しから始まり、オートバイ、自動車と発展していきます。
●このなかで、技術においても営業においてもホンダは自らの手を汚して
事業を拡大していきます。米国進出においても、自ら販売網を立ち
あげています。
・“たいまつは自分で持て”と私はしばしばいってきました。・・・どんなに
苦しくても、たいまつは自分の手で持って進まなくてはいけない。これが私
の根本の思想であり、また、ホンダのモットーともなりました。(p161)
●最近の例では、ホンダのCVTは自社製ですね。
●その二人の偉大さは、引退を決意したときの二人の会話から明らかで
しょう。私は、なぜか涙が出てきました。
・「まあまあだな」
「そう、まあまあさ」
「ここらでいいということにするか」
「そうしましょう」
すると、本田はいいました。
「幸せだったな」
「本当に幸福でした。心からお礼をいいます」
「おれも礼をいうよ、よい人生だったな」(p227)
●この本を読んで感じる爽快感は、リスクの高いベンチャー事業に取り組んで
きた創業者の物語だからこそ感じるものなのかもしれません。
・創業者と普通の経営者とは、ちょっと違うと思うんです。創業者は
いわば一種のバクチ打ちですね。(p21)
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・明年こそはT・Tレースに出場せんとの決意をここに固めたのである
・・・わた本田技研はこの難事業をぜひとも完遂し日本の機械工業の
真価を問い、これを全世界に誇示するまでにしなければならない。
わが本田技研の使命は日本産業の啓蒙にある。(p44)
・鈴鹿でみんなにいったことは、帰りのお客さんの顔をよく見て商売しろ、
ということでした。つまらなそうな顔をして帰ったら、もう二度と
来ない。それが商売の鉄則だということですね。(p57)
・軍部と外交とは車の両輪である、だから、この両輪のバランスが
とれているときに、国は安定する、というのです。・・・本田
技研において、国家の軍事力に相当するものが技術力だとすれ
ば、外交にあたるものは営業力です。(p74)
・本田宗一郎、藤沢武夫の特徴は何かといえば、一言でいって、エキス
パートであるということでしょう。面倒見のいい管理者タイプでは決して
ありません。本能と直感で動きます。こういう人間は、世間一般の
組織図で固められた集団のなかでは生きられないのです。(p119)
・重役になるくらいの人は、なんらかのエキスパートです。そういう人の
担当部門をなくし、部下を管理するわずらわしさから離れてもらって、
身一つで大部屋に集まってもらおうというのが役員室です。・・・重役
は何もしなくていい。・・・とにかく、みんなで大部屋に入って、毎日
ムダ話をしていてほしい(p131)
「経営に終わりはない」藤沢武夫、文藝春秋(1998/07)¥460
(評価:★★★☆☆)
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
![]()
![]()
| メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 42,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 |
| 配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|発行者の日記



コメントする