新潮社
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見ざる言わざる聞かざる
その工作員は情熱溢れる営業マンだった
リアルスパイストーリー【私の評価】★★★☆☆
■著者紹介・・・ロバート・ベア
1953年ロス生まれ。大学卒業後、1976年CIA入局。
主に工作本部対テロ部門のケースオフィサーとして勤務。
インド、レバノン、タジキスタン、イランで勤務。
1997年CIAから辞任。
1998年、CIAキャリアインテリジェンスメダルを受賞。
●著者は、中東を中心に活躍した元CIA工作本部の一員であり、
この本は、その工作活動を赤裸々に記した一冊です。
著者は、スパイを運営するケースオフィサーであり、
スパイの獲得から運営までの活動内容を暴露しています。
・ケースオフィサーというのはエージェントを指揮するCIAの
幹部局員だ。・・・ケースオフィサーの指示で、エージェントは
機密、計画、文書、コンピューターのテープ、その他何でも盗みだす。
(p55)
●フセイン大統領時代のイラクでの活動では、
現在のイラク大統領タラバニ氏とのクーデター計画など、
著者は、CIAの活動の中心となっていました。
●著者の不満は、1990年代、ソ連の崩壊に伴い、CIAが
スパイからの情報収集よりも、盗聴、衛星写真、電子盗聴など
人を頼らない活動に重点を置くようになったということです。
そのために、2001年9月11日に発生した同時多発テロを
未然に防ぐことができず、その後の実行組織の捜査も
難しくしていると断言しています。
・当時も、今も、将来でさえも、写真が建物の内側、あるいは
建物に居住している人間の頭の中で何が起きているかを
教えてくれるということはあり得ない。それを知るには、
人間の情報源が必要だ。(p160)
●平成16年5月に、上海の日本領事館で、一人の電信官が
「自分はどうしても国を売ることはできない」という遺書を残して
自殺しましたが、
この本と同じような活動が、日本でも行われていると考えるのが
妥当でしょう。
情報機関の活動を知ることのできる一冊ということで、
★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・自分のエージェントの命以上に大切なものはない、ということだ。
・・・エージェントを守ってくれないという噂がひろまれば、再び
CIAのためにスパイしようというものはいなくなってしまう。(p99)
・深く探れば探るほど、カスピ海諸国のオイルマネーがワシントン
中に撒き散らされているのがわかった。カスピ海諸国の大使館の
ファックス専用線は、ホワイトハウスへのアクセスを売り込む
ロビイストや法律事務所からの提案で焼きついていた。(p471)
▼引用は、この本からです。
「CIAは何をしていた?」ロバート・ベア、新潮社(2005/12)¥860
【私の評価】★★★☆☆
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