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「中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日」 :87点, 北野幸伯 

中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
【私の評価】★★★★☆(87点)


■40歳になってわかることは、
 実は世の中とはシンプルな考え方によって
 動いているということです。

 本書は、複雑に見える国際関係を
 国家指導者の視点で簡単に説明してくれます。


■まず、すべての前提として、
 アメリカは最強の軍事国家であり、かつ
 ドルという基軸通貨(国際通貨、世界通貨)を持っているということです。

 そして、そのドルはアメリカの貿易赤字により、
 長期的には価値が下がってきており、
 もしドル体制が崩壊すれば、アメリカも崩壊することになります。

 ・頭の片隅に、次の言葉をとどめておいてください。
  「アメリカは、ドル体制に挑戦する国があれば、
   軍事力を使ってでもそれを阻止する(p64)


■そして、ドルが弱くなるなかで、
 中国という巨大な国家が経済発展によって、
 エネルギー消費量を増やし、
 軍事力を強化しているとう現実があります。

 米国が中国との紛争は必至と考えても
 不思議ではありません。

 ・もし中国のエネルギー消費量がアメリカ並みになれば、
  この国は世界の生産能力を超える石油を必要とするようになる。・・・
  中国がアメリカとの紛争は必至と考えても不思議ではないし、
  それに備えていると思われる。(p90)


■著者の北野さんの助言は次のとおりです。

 1 アメリカがイランを攻撃する前に、憲法改正はしない。

 ・イラン情勢がクリアになるまで、憲法を改定するべきではありません。
  なぜでしょうか?・・・アメリカがイランを攻撃する・・・
  第一に、日本は国連を無視する悪者になる。
  第二に、日本は10億人のイスラム教徒を敵にまわすことになる。(p230)

 2 日中紛争を避けるために日中のパイプを太くする。

 ・アメリカがやろうと思えば、日中をぶつけることは
  難しくないのです。それで、両国疲弊したところを見計らい、
  北京を攻略。親米傀儡政権を樹立し、ドル圏にとどめる。
  ・・・日本は・・・中国とのパイプを今から再強化させておく
  必要があります。(p236)


■新聞、テレビのニュース、討論番組ではまったく理解できない
 国際情勢が、この一冊で見えてきます。

 これまでの予想的中率からも、この本を読めば、
 テレビ・新聞は見る気になりません。
 ★4つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・石油がなくなる日・・・いつ枯渇するのでしょうか?
  これは、はっきりわからないのです。・・・
  アメリカの確認埋蔵量は約300億バレル。・・・
  BPの予測では11年後に同国の石油は枯渇する。(p81)


 ・イラク攻撃の理由を、先のアメリカの戦略に沿って見てみましょう。
  1 ドル体制の防衛・・・
  2 石油利権の独占・・・
  3 中国封じ込め・・・(p102)


 ・ロシア人エリートのアメリカ観、中国観を一言で言うと、
  「アメリカを憎み、中国を恐れる」となります。・・・
  ロシアにとって理想的な状況は、
  アメリカと中国が戦って共に没落すること(p119)


▼引用は、この本からです。

中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
北野 幸伯
草思社 (2007/09/22)
売り上げランキング: 166
おすすめ度の平均: 4.5
4 ロシアから日本へ愛を込めて書かれた本
4 読者の視点を世界の指導者レベルまで一気にひきあげる
5 世界情勢は難しいと敬遠していたけれど本当は知りたいそこのアナタ

【私の評価】★★★★☆(87点)


■著者紹介・・・北野 幸伯(きたの よしのり)

 1970年生まれ。国際アナリスト。
 ロシア外務省付属モスクワ国際関係大学卒業後、
 プーチン大統領の元ブレーンとともに
 日露ビジネスコンサルティング会社IMT設立。
 1999年からメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」を発行。
 イラク戦争、北朝鮮情勢、次はイランなど次々と予測を的中させる。


─────────────────

■関連書評■
a. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯、風雲舎
【私の評価】★★★★★

b. 「中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫、PHP研究所
【私の評価】★★★★★


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